北海道を代表するホテルのひとつ、札幌グランドホテルで講義があり、主催
者から会場は「グランシャリオ」とある。むむ?それは正統派フランス料理が
いただける我々庶民には敷居の高かったゴージャスなメインダイニング。
確か経営が変わったときに閉鎖になったはず。確認すると場所は同じ。今
どうなっているのかとても興味があり当日伺う事に。
場所も扉も照明も同じながら、普段は貸し会場に使われているらしく、当日
は教室形式に机が並んでいた。思い起こせば、私がそこにで食事をしたの
は某経済人に緊張しながらご馳走になったビジネスランチだった。スーツ姿
の年配者が多かったその店内で何を食べたかはほとんど覚えていないが、
ランチした頃はまだ北海道に都市銀行があり景気の良い話もあったなぁとか、
一緒に食事した方は当時は勢いがよかったけど今どうされているのかなの
だろうかというノスタルジーな気分と、一流のサービスが受けられる貴重な場
としても北海道の歴史あるフレンチレストランがなくなったのねという悲しさが
湧き上がった。
正統派フレンチレストランがなくなった、といえば、その昔母と気張って行った
帝国ホテルの最上階にあった「フォンテンブロー」。一流の料理と一流のサー
ビスですっかり寛いでフレンチを堪能した記憶があるが、当然めちゃめちゃ
美味しかったのは言うまでもないけれども、ホテルのエントランスから既に
超緊張して背筋を伸ばしてエレベーターのメインダイニングの階を押し、その
ために頑張って装ってみた我々が楽しく食事できたのは超一流のサービス
があったからだろうし、見渡すとカップルが占める店内の女性もとてもお洒落
に着飾りスマートな食事風景もとてもステキだった。そして今思うに、きっと
国を代表する超一流ホテルのメインダイニングのフレンチで働くというのは
すごく大変だっただろうし、名誉だったのだろうなぁ。
巷ではタイヤ屋が出すグルメガイドブックの星の数でのランク付けがあるよ
うだけど、私的には一番のご馳走は、やっぱり一流ホテルのメインダイニング
のフレンチじゃなかろうかと思っている。北海道でもホテルのフレンチで名の
通ったところがあり、何度か行ってみた事があるけど、行く前からコーフンし
たり装ったりというほどでなく、店内には普段着姿もちらほら。残念ながら今
の北海道では超一のご馳走を堪能できる場所がないなぁと思う古きよき時代
を懐かしむ講師なのでした。
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